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事務局だより


第65回日本PTA全国大会仙台大会 参加者からの報告続々・・・2

第5分科会「地域連携」(村上・湯田・武田・中島・元木・秦)


▲撮影:中島(中P)


▲撮影:中島(中P)

第5分科会〜地域連携〜  仙台国際センター会議棟大ホール

基調講演(13:40〜14:35)

『あの日学校であったこと〜人のつながりと防災を考える〜』
■麻生川敦氏(富谷市立東向陽台小学校校長)

●南三陸町立戸倉小学校について
海と山の幸に恵まれるも過疎化に悩む校区。「総合的な学習の時間」の導入以前より自然をいかしたふるさと教育が行われていた。
着任時より、津波の時に高台へ避難することになっていた避難マニュアルに疑問を感じ、校舎の屋上へ避難するよう提案したが、地元から通う先生方から猛反対を受け、2年間協議するも意見は一致せず、高台か屋上かは校長が判断するという結論で震災当日を迎えた。
●3/11に起こったこと
地震による大きな揺れを感じ、学校へ残っていた児童と教職員を高台か校舎屋上か、どちらへ避難させるか、判断を迫られ、校庭への一時避難を省略し、一刻も早い高台への避難を選択した。高台へ到着後、しばらくは危険を感じず海を眺めていたが、急に水が近づき、さらに高いところへ避難するよう指示をした。3階建ての校舎は全て水没した。屋上へ避難していたら全員が命を失っていた。津波は安全と言われていた高台をも飲み込んだ。その日は神社の境内で、余震と津波の恐怖に怯えながら暗く寒い夜を過ごした。過酷な状況の中、焚き木拾いや子供たちの世話を地域の方々がしてくれた。
●その後に考えたこと
〇自然災害に絶対の安全は無い。
 マニュアルは75%の完成度でよい。
 残りの20%に判断・選択の余地を残す。
 あとの5%は想定外の事態に備える覚悟。
〇人間にも想定外のことが起こる。
 正常化バイアス(時間・経験・習性)によるパニックが起こり得る。
〇防災の力となるのは人の力。
 ?判断する力・行動する力(場数を踏む、失敗の経験を重ねる)
 ?人のつながり(地域のまとまり、学校と地域の信頼関係、地域を知る、お互いを知る)
〇防災を考えるうえで大事だと分かったこと。
・学校で想定したことは、家庭・地域と徹底的に共有する。
・災害の時だけでなく避難後の生活、復興までの道のりを想定し共有する。

実践発表(14:40〜15:20)

『なぜ震災を乗り越えられたか?〜地域とPTA活動に支えらえて〜』
■元仙台市立荒浜小学校PTA会長 高山亜矢氏

まちが全て津波に呑まれた中で、唯一残った4階建て校舎の荒浜小学校。
2階まで浸水したが、屋上に避難した児童・教職員・地域住民は全員無事であり、救助を待つ長い間も混乱することが無かった。その要因は、
〇地域ぐるみで災害への備えをしてきたこと
〇顔の見える関係が築かれていたこと

『家庭や地域と連携した防災・安全の学習』
■仙台市立七郷小学校研究主任 亀崎英治氏

七郷小学校は、仙台市内で最も規模の大きい避難所となり、全国から多くの支援物資とボランティアが集まった。震災の教訓を受け継いでいくため、「防災安全科」を創設、全学年で防災と安全の学習に取り組み、自助・共助の意識を高めてきた。

パネルディスカッション(15:30〜16:40)

パネラーのこれまでの取り組みの成果や課題など

■コーディネーター:佐藤健氏(東北大学災害科学国際研究所教授)
 家庭・学校・地域の協働が重要と思われる事例
 ?学校と地域の避難計画にズレがある
 ?避難所対応・運営の違い
 (地域コミュニティの不足により学校職員が避難所運営の中心にならざるを得ないケース)

■パネリスト:亀崎英治氏(仙台市立七郷小学校研究主任)
 防災学習は国語・算数・理科などと違い、地域と学校、人と人をつなげる役割がある

■パネリスト:小岩孝子(NPO法人にこにこの家代表理事)
 地域とともに歩む学校、学校とともに歩む地域を実現していきたい。
 
■パネリスト:細谷滋紀氏(前仙台市若林区PTA連合会会長)
 脱サラし、就農した婿養子を地域の人たちが受け入れてくれた。
 青年部、消防団等の活動で顔の見える関係づくりができた。
 農業を始めて一年後に被災し、多くを失ったが、新しいトマトの栽培に取り組んでいる。
 農業は協業。継承が必要。人材育成や人々のつながりを生み出していきたい。

■パネリスト:及川由佳里氏(仙台市危機管理室減災推進課主査)
 震災では公助の限界を感じた。
 PTA活動にも関わっているが、役員交代・職員移動による継続性が課題と感じる。
 防災をきっかけに地域とPTAのつながりを強めてほしい。

感想
震災で多くを失われた方たちのお話を聞いて、自然災害から命を守ること、失ったところから立ち上がっていくことに、学校と地域のつながりがいかに重要な役割を果たすのか、あらためて深く考えさせられました。保護者として、またPTAを離れても引き続き子供たちを支える地域の一員として、学校と共にあり続けたい、と思いました。

北神区小P連会長 村上隆行
 

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