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家庭教育だより


平成27年度 第7・8回家庭教育専門委員会 (議事録)

第7回(1月)、第8回(2月)の議事録です。

第7回家庭教育専門委員会議事録

日時:平成28年1月22日(金)10:00〜12:00
場所:神戸市総合教育センター  806号室
 司会:帆足委員長    議事録作成:堀井
1.はじめに
  今危急的課題となっている児童の貧困と虐待について、私たちはマスコミ等の報道で知るのみである。本日は長村信幸氏を講師としてお迎えして、虐待とはどういうものか、どのような対策が行われているのかを教えて頂き、私達PTAとしては何ができるかを考えていきたいと思う。

2.講義『児童虐待の現状と対策 「PTAとしてできること」』
神戸市子ども家庭センター 長村信幸氏
 児童虐待の定義は、平成12年に制定された「児童の虐待の防止等に関する法律」に基づき、次の4つの行為を指す(しかしこれでは不十分として保護者にのみ課せられていた部分を保護者以外の同居人によるものも含むと平成16年に改正された)。
?身体的虐待…児童の身体に外傷が生じ、または生じる恐れのある暴行を加えること
・打撲傷、骨折、頭蓋骨内出血等の頭部外傷(特に乳児に多くみられる)
・煙草などによる火傷
・首を絞める、殴る、蹴る、投げ落とす
・激しく揺さぶる(SBS…Shaken Baby Syndrome)(乳児に対し前後に揺さぶる行為)
・熱湯をかける、溺れさせる、布団蒸しにする
・冬戸外に締め出す、一室の拘束をする
・意図的に子どもを病気にさせる(保護者が故意に薬を飲ませることで子どもの体調を悪くし、周囲の関心を引こうとする。これは自分の欲求を満たすための行為である)
→主に医療機関からの通報により発見されることが多い。

?性的虐待…児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること
・子どもへの性行、性的暴力、性的行為の強要等(小学生の頃から行われることが多い。顕在化しにくい虐待なので家庭教育センターの方でも把握しにくく、相談件数も少ないが最も問題の根が深い虐待である)
・性器を触る又は触らせる等の性的暴行
・性器や性行を見せる
・ポルノグラフィーの被写体などに子どもを強要する

?ネグレクト…児童の心身の正常な発達を妨げるような減食、又は長時間の放置、同居人の虐待行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること
・子どもの意に反して学校に登校させない(保護者が起こしたり食べさせたりしないまま放置した結果、子どもの生活リズムが乱れズルズルと不登校になる場合がある)
・重大な病気になっても受診させない(経済的理由もあるが、養育能力の欠けている保護者も中にはいる)                  
・乳幼児を車の中に放置する
・食事を与えない等健康を損なうほどの無関心、怠慢(健康に留意する意識が低下してきている)
・子どもを遺棄する(ネグレクト)
・祖父母、兄弟、保護者の恋人等の身体的虐待、性的虐待又は心理的虐待を放置する
(虐待から子どもを守るのが保護者の務め(保護の義務・監護)であると平成19年度から新しく加えられた)
→子どもの忘れ物が多い、給食をガツガツ食べる等の行動からネグレクトの可能性が
見えてくる。よく観察することが肝要)

?心理的虐待…児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。また、子どもの目の前でDVが行われること
・言葉による脅かし、脅迫
・子どもを無視したり、拒否的な態度を示すこと
・子どもの心を傷つけることを繰り返し言う
・他の兄弟とは著しく差別的な扱いをする(無視する)
・配偶者やその他の家族などに対し暴力をふるう(面前DVと呼ぶ。兄弟の一人を目の前で叩く、親同士で叩き合う等暴力行為を見せることが悪影響を与えることになる)
→相性の善し悪しも事実としてはあるが、それが高じて虐待・ネグレクトともつながっており、複合的な問題である)

3.児童虐待の現状(26年度相談状況から)
平成26年度(H.26. 4月〜H.27. 3月)は相談件数が811件で、前年度に比べ222件増加しており、児童虐待防止法施行後最高であった24年度の661件を大きく上回った。今年度もすでに571件と高水準を保っている。
年齢別件数を見てみると、小学生以下が77%と抵抗する力のない低年齢の児童への虐待が多い傾向にある。相談種別では心理的虐待が37%、身体的虐待が31%、保護の怠慢・拒否が30%、性的虐待2%という順になっている。
主な虐待者としては実母、実父が全体の93%を占めてはいるが、実父母以外の虐待もある。子どもがなじまない等の理由が考えられ、家庭環境の難しい家庭で虐待が起こりやすいという事実がある
相談経路別では近隣・知人が288件と一般市民からの通報が多いのが特徴的である。
その7割が泣き声通報(ただの泣き声ではなく、何時間も泣き続けている等尋常ではない泣き声)。次いで警察からが186件となっているが、その三分の一が面前DVである。
夫婦喧嘩を面前DVとして家庭センターに通告されている。
被虐待児の年齢と相談種別・緊急度では身体的虐待の小学生の割合が256件中99件と突出している。これは毎日児童と接する機会の多い先生からの通報によるものも多い。類型としては面前DVや泣き声通報などの心理的虐待が全体的な数を押し上げている。性的虐待の件数は顕在化しにくい虐待であるため、数としては非常に少ない。しかし高校生以上の年齢になってはじめて本人が自覚する等して発見された時には、既に長期にわたって性的にも心理的にも虐待が行われており、取り返しがつかないほど深い傷を負っていることが痛ましい現実である。

4.児童虐待相談への対応
通報があった場合は48時間以内に確認(安全確認)、所属先に知らせる等の処置を取る。
センター長には身体の一時保護の権限が与えられている。子どもの体の傷が何時のものでどの程度のものかで1から4の緊急度の段階(保護から見守りまで)が設定されている。
緊急でない場合は関係機関に見守りの継続をお願いし、後日面談を行う。40個のチェック項目があり、それに合わせて介入方針を決めてから接触を試みている。日ごろからの学校等関係機関との連携が非常に大切である。
児童を家庭に戻すことが困難な場合は児童福祉施設に一時的に預かることもある。児童に対してカウンセリングを、また保護者に対しても指導を行う。家族や育ってきた地域での再統合を目標に掲げて日々ミッションをこなしている。
子どものSOSは、本人の問題への認識が希薄なため、周りからの観察が必須である。
勉強は非常にできていたが不登校になった児童の場合は性的虐待が原因であったという事例も。気付きが遅くなると児童の心的な傷が深くなり後々の対応も難しくなる。自戒を込めて、問題行動の裏をどうとらえるか、如何に気付くかが大事であると声を大きくして言いたい。これは裏返して言うと、「周りの大人がどう関わっていくのか」が試されているともいえよう。大人の、個々の家庭・地域での子どもとの関係づくりは無論ではあるが、PTAという普段から子どもと接する機会の多い組織は、先生とも相談して早期発見に努めて頂きたい。近隣の人にも通報の義務が生じている。子ども家庭センターだけではなく、各区の子ども家庭支援課でも構わないので通報はしてほしい。通報者は必ず匿名が約束されている。
平成27年7月から児童相談所全国共通ダイヤル☎189(いちはやく)ができた。
しかし携帯電話からかけるなどして市外局番が特定されない場合には発信者の居住地の郵便番号の入力等が必要なため、いざという時には煩雑さは否めない。

神戸市こども家庭センター    078(382)2525 [平日8:45〜17:30]
児童虐待夜間休日相談ダイヤル  078(382)1900 
24時間電話対応を行っているが、一回線のみ。子育ての悩み相談も多いため、長時間回線がふさがっていることもあるのが今後の課題である。緊急の場合は110番に電話をかけてもらい、警察官に現場に駆けつけてもらう方が実際の所動きやすいこともある。
ケースワーカーの人数を28年度は3人増員することが決まっているが、常時100件だった受け持ちが70〜80件に若干減るだけである。大抵は継続で見守ることが多い中で新規の相談を受け入れる毎日に、職員が疲弊しているのも事実である。しかし子ども達のために今後も職員一丸となって頑張っていきたい。

5.講義を聞いて、私たち“大人”ができることとは  〜感想〜
・センターの職員数が少ないことは知っていたがこれほどまでとは思わなかった。今日お話が聴くことができ良かった。PTAが学校と連携を取って地域のセーフティーネットになれれば良いと思う。
・地域の主任児童委員をしている。寒くても真冬にコートを着ていない、乱暴な行動等ネグレクトを受けているのではと思う場合もあったが通報はできなかった。「何もしてくれなくてもお母さんが好き」という子ども。実際には周りの大人は「声掛け」をして見守るしかない。しかし周りの子どもも気付き、子ども同士で助け合っている場面もあった。勇気を出して通報も考えてもよかったかもしれない。
・通報することの難しさ、うしろめたさ。結局何ができただろうとジレンマを感じる。学校とPTAとは別なので虐待の現実についてもっと発信できればと思った。
・一人で子育てに悩んでいるお母さんがたくさんいると思う。もっと話せる場があれば…。
・子どもも親も、周りが如何に支えてあげるか、環境づくりが大切だと思う。
・深い観察が必要だと痛感した。
・神戸市の虐待件数の多さに驚いた。エスカレートしないための)電話の存在も初めて知った。周りへの啓発の必要性を実感した。
・「我が子が可愛くない」と公言している人がいて、子どもを捨ててどこかへ。家族はバラバラになってしまった。親元から離すのはどうかと通報を躊躇している間のことだった。
どうしたらよかったのか。
・自分が怒るときっと子どもを傷つけている。親の感情のコントロールができていない。もっと自分を客観的に見るようにしたい。
・お母さんを育てる「プレママスクール」という存在を自分の子育て最盛期に知りたかった。行政にももっと力を入れてほしいと思う。
・「虐待する親の気持ちが分かる」とつぶやいた友人の言葉に心が楽になったことを思い出す。それだけ子育てとは孤立した状況に陥りやすい。子育ては自身がやっていく中でしか学べない。PTAでも何か提案できれば。
・緊急に電話回線を増やすべきだ。できないのなら話の聞くことができる人等スタッフの確保を急いですぐにでも配置してもらいたい。
・(周りで見ることの)できる人が子どもの観察をするべき。熱心に見てくれる近隣の人との連携が大切だ。そうすれば虐待だけでなく、いじめの発見のきっかけにもなると思う。
・井戸端会議の大切さ。地域の子どもの様子も分かり、また子育て中の人にとって心理的な助けにもなる相乗効果が期待できると思う。お互いに抱え込まない関係を構築すべき。
地域づくりが必要だ。
・学校の中にもネグレクトはある。親のある行動をきっかけに児童へのネグレクトへ発展。PTAも保護者も、学校との連携は大切だと実感している。

[神戸市教育委員会指導主事 奥村先生から]
虐待をしている人は、虐待しているとは認識していない。子どもを救うと同時に親御さんも救わなければならない難しさが虐待問題にはある。
今日皆さんの感想を聞いていて、今の親御さんは自分を責めすぎだと思いました。もっとお子さんに遠慮なくぶつかって良いと思います。真剣に我が子と向き合ってこそ「子育て・親育ち」です。
虐待について今日学んだこと、考えたことを是非単位PTAに持ち帰り頂き、地域・環境づくりへの問題提起、一助等にしていただきたい。

6.次回開催日程
 平成28年2月12日(金)10:00〜    神戸市総合教育センターにて

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平成27年度 第8回家庭教育専門委員会(議事録)

平成28年2月12日10:00〜11:30
神戸市総合教育センター  
司会:帆足委員長 記録:牧本


1.はじめに
帆足委員長によるあいさつ

  3/14(月)専門委員会総会の発表について
  ・一年間の活動内容の報告会
  ・普段の活動内容で良いと思います
  ・入りから出まで8分間、各グループ代表の方に感想を言ってもらう
各グループで話し合って一年間の活動の印象を語ってもらう


2.今日のテーマ「第2回専門委員会総会準備」
 今年度の6回のテーマ
   7月「言葉遣い」
   9月「夏休みの生活」
  10月「寝屋川の事件を受け、家庭や地域で出来ることは?」
     「中学校給食について」
  11月「食育」
  12月「チャレンジ10について」
   1月「子供のSOSに大人たちはどう気付くか」
 
 一年間の活動内容を各グループで話し合い、テーマと発表者を決める

 
3.発表
 ※○印は発表者
 グループA 近藤、佐藤、高橋、高溝、林、○山口
・中学校給食、異物混入
・食育

 グループB 宗野、滝野、○西山、服部、藤井、森田
・寝屋川の事件、大人の立ち位置
 神戸市は東西南北、都会から田舎まであって色々な人が暮らしている
 声掛けが大事だということに気付いた
 
グループC 河並、北上、田村、辻、春名、○本山
・食育について
 食育とは、食を通して子どもを育てること。バランスを良くする。各家庭で努力している。美味しいねと会話できる家庭がしあわせ
ここでの話を家庭に持ち帰っています。

 グループD 天野、大東、○木南、土屋、渡村
・食育について
 子どもには料理や風景が大事。



最後に奥村主事から
・皆さんの輝く姿で話せればよいと思う
・私自身も娘の学校のPTAで何かできればと思う


その他
 ・稗田小の天野さんからの相談
  単Pのほうで会計をされている方が役員会に出席されず困っている。
  この場合どうしたらよいか
  答え 今の本部の他の方などでフォローする等


次回日程
 3月14日(月)
 専門委員会総会




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